子どもの笑顔と親の元気―児童福祉学者の増山均さん講演会

児童福祉学者の増山均さん講演
講演する増山均氏=25日、市内保育所にて

 25日、「子ども白書」編集長で、児童福祉研究の第一人者である増山均氏が来福し、「幸せづくりの子育て・親育ち」と題した子育て講演会を開かれました。企画したのは、創立30周年を迎える市内のひよこ保育園とその保護者会で、子育て中の若いお母さんら80人が参加しました。
 
 増山氏は、「子育てとは、今の子どもの、次の世代の子どもを育てるための仕事」と切り出しました。
「昔も今も、子育ては親にとって楽ではないが、その中に子どもの輝きを見出すことが、子どもの『自己肯定観』を育むことにつながる。そして、その経験を積み重ねた子どもが、やがて大人になり子どもを生み育てる。そこでは、自分の親から受けた子育てを真似て子どもに行う。だから親の愛情をたっぷり受けた子どもは、子育て世代になっても愛情を与えられる」と話します。 

 そして、豊かな子育てをするために「祖父母や、地域と『子どもを中心』にした、支え合いのつながりをつくる」ことが大切なことと、「教育中心主義から脱却し、食事・睡眠と、安心できる雰囲気を家庭で作ることが大切です」と話しました。最後に、「人生には、子どもには、思春期や、大人には思秋期、高齢期などがあり、避けがたい困難は必ずやってくる。保育や子育ての役割は、その困難を乗り越える土台をつくり、つながりやぬくもりを大切にする子育てのネットワークをつくろう」と呼びかけました。 増山氏の、自身の子育ての経験を交えながらのユーモアたっぷりの講演に、時折、会場は笑いの渦に包まれていました。

福山南「九条の会」5周年記念講演会

福山南「九条の会」5周年記念講演会
講演する二見氏=26日、ローズコムにて


 26日、福山南小学校区を中心に活動する「福山南九条の会」は、結成5周年を記念し、ジョーカー・安保 「9条と安保・基地を考える」と題した講演会を開催しました。しずく工房主宰者で、労働者学習協会前事務局長の二見伸吾氏が講演しました。
 
 二見氏は、「来年は現安保条約ができて50年、旧安保条約の締約後60年を迎える。普天間問題に象徴されるように、政界には安保容認と核抑止力論に、無批判な信仰が渦巻いている。今の日本は、一握りの巨大企業集団で構成する財界と、アメリカが実質的に支配しているが、その根底には日米安保条約が存在しています」として、安保条約が締結される歴史的経過と、その内容について詳しく解説しました。

 二見氏は安保条約の目的は、「米軍基地の確保、日本の再軍備であり、経済的にもアメリカに従属する内容があまりに強く不平等な内容になっている」と指摘。そして、「安保の中身を国民が詳しく知り、日本政府にアメリカに安保を破棄するよう通告できるような世論を作ろう」と話しました。

 参加した30代の男性は「安保条約があることを初めて知り、その内容を知ってさらに驚いた。知らないといけない事がたくさんあると思った」と感想を語っていました。

予算議会での報告  福山市が国に介護保険制度の改善を要望 「介護保険利用料は応能負担で」

  9月13日に行われた予算委員会で、福山市は、介護保険の利用料は「所得に応じた応能負担に変更する必要がある」との認識を示しました。障がい者自立支援法や、今後、保育制度にまで「応益負担」を導入しようとしている中、社会保障のあるべき姿が問われています。

重い負担が高齢者を苦しめる
利用料は応能負担にすべき」―市答弁

 9月議会本会議の代表質問で介護保険の利用料が余りにも高く、「介護の利用抑制」が起こっている実態を突き付け、市独自で利用料を引き下げるよう求めていましたが、市長は、「利用者負担は、所得の負担能力に応じた設定とするよう国に要望している」と答弁していました。
 この答弁は以前から示されていましたが具体的な内容には触れられていませんでした。そこで「所得に応じた利用者負担の設定」の具体的な説明を求めました。

 市は「介護保険制度は低所得者への一定の配慮はあるが、しかし利用者への一割負担が重い負担となっている」として「そのため所得に応じた応能負担に近いものに改善するべきだと、政府に要望している」と答えました。
市が「利用料を応能負担に」との認識を示したのは初めてです。

応能負担は福祉の原則
 障がい者自立支援法では、障がいを持つ人が必要な福祉を受けることを「利益を得る」との考えで「応益負担」を強行し、多大な被害を及ぼしました。
 保育制度では、現民主党政権が、保育所の入所を直接契約にし、保育料を「保育は利益」との口実で応益負担に改悪しようとしています。「応能負担」とはそもそも能力に応じて払うという意味です。市の答弁を基に社会保障を再構築する運動が求められます。


日本共産党福山市議団が市内の介護施設を対象に実施した「介護アンケート」には「応能負担に」との声が多数寄せられています。
介護アンケートには「応能負担に」との声が多数寄せられました


福山市職員組合幹部の「ヤミ専従裁判」―オンブズマンが報告会

オンブズマン報告会
福山市民オンブズマン主催の「ヤミ専従裁判」等の結果報告会=9月18日、市民参画センター

 18日、福山市民オンブズマン会議は、「福山市の税金の非効率・ムダ使い体質解剖する」とのテーマで、『ヤミ専従』裁判等の結果報告会を開催し、土屋とものり、式部まさ子両日本共産党福山市議や、無所属女性市議ら約50人が参加しました。
 
 この会は、先の高等裁判所判決で断罪された「福山市ヤミ専従」裁判や、駅前福山城石垣を守る運動団体、芦田町ほ場整備裁判をたたかっている団体や市民らが、市政の正常化を求めたネットワークを作ろう、と呼びかけ各運動団体の共催で開催されたものです。
この裁判は、市民団体が福山市長を相手に提訴した民事訴訟「違法公金支出金返還請求控訴事件」の通称で、高裁判決でほぼ全面的に原告の主張を認めたものです。
 
 福山市は、市職労・市現業労組の組合役員8名に対し、公務員としての職務専念義務を免除し、市の任意組織の「自治体改革推進会議」「厚生事業委員会」「安全衛生委員会」という3つの委員会に従事させ、給与を支払っていました。高裁ではこの8人の活動が「もっぱら労働組合の業務で、公務には当たらない」と断罪し、市の給与の支払いを違法としたものです。
8人が活動していた当時は、3委員会を規定する条例や要綱はなく、労使共同で市の施策決定を行うという労働組合員としての立場や自治体職員としての立場が混然としていました。
 
 福山市民オンブズマン会議の丹下元代表は、「市行政は、特定労組と行政機関が長年ゆ着を続け、人事や政策を牛耳る構造がある。真相は一部の当事者にしか分からず、改革は内部から出来ない。一人の市民の力は弱いが少しずつ声をあげれば変わるはず。これからも力を合わせよう」と挨拶しました。

 続いて、広島高裁で勝利判決を導き出した三谷弁護士が、「市職員労組と行政機関には何とも言いがたいゆ着構造があり、それが高裁で勝利判決につながった。2者は強力に引き合っており、適正化は極めて困難。この異常な体質を裁判で浮き彫りにしたかった」と経過を報告しました。
会場からは「行政のゆ着構造の解明はまだ途中。これからも行政を厳しく監視しよう」「税金のムダ使いが多い福山市は行政の自浄作用は期待できない。市民が声をあげよう」などといった、意見が出されていました。

「何で仕分けられるか分からない」―保健福祉局長 「県レベルで出来るわけない」−長寿社会応援部長

 広島県は18日〜20日までの3日間、くらしや福祉、教育に関わる重要な事業を「事業仕分け」します。私立幼稚園の人件費補助金(53億円余)や介護保険低所得者対策、浄化槽補助など「仕分け」られると、市民に甚大な影響を及ぼすものが含まれています。

 対象事業数は101事業ですが、その7割が、福山市などへの補助金事業です。
 この事業予算の合計額は821億1500万円にものぼり、県の一般会計予算の約9%に当ります。
 対象事業は、
  ●県の一般財源が原則500万円以上、
  ●5年以上継続事業、
から県が選び出したもので、民主党政権の仕分けで知られる「構想日本」のメンバーが仕分けます。判定は「廃止」「民間移管」などで「拡充」はありません。市内5校の私立高校振興費補助金(約75億円)までもが対象にされています。

市長「福山市に重大な影響およぼす」と答弁
 8日に開かれた市議会代表質議で、県の事業仕分けについて、市長は村井あけみ市議の質問に答え、「事業仕分けは市町の行財政運営に影響を及ぼす」「市町の意見も十分に聞きながら、慎重に対応していただきたい」と表明しました。

 さらに、内容によっては、福山市の事業に影響を及ぼす項目も含まれているとして、「判定の結果や県の検討方針について動向を注視する」と答えました。10日の民生福祉委員会では、土屋とものり市議が「県の事業仕分けは、例えば、介護保険料の負担軽減対策など、介護保険法に基づく交付金措置までが仕分けされる予定だ。仮に廃止されれば市の介護保険は甚大な影響を受ける」と指摘し、福山市の認識を質しました。

 勝岡保健福祉局長は「なんで仕分け対象に入っているのという思いだ。市への影響を調査し対応する」と答弁。 
 奥田長寿社会応援部長は「介護保険の低所得者対策の補助金が仕分けされるのは疑問だ。財源は政府から交付され、制度は国の措置だ。広島県レベルだけの判断で仕分けなど、出来るわけがない」と答え、県の姿勢に対し、否定的な態度を示しました。

広島県の事業仕分けによる福山市への影響
(日本共産党福山市議団の調査による)
*把握できたもののみを掲載しています
県仕分け事業

中小業者の融資制度・幼稚園補助金
弱いものイジメ許せない 「中小企業融資制度」が仕分けされます。
 市内のある業者は「大不況で全く仕事がなく、五日市まで仕事に行っている。県の融資制度にずいぶん助けられたが、こんな時期にこれを仕分けるのは弱い者いじめだ」と話していました。また、私立幼稚園の教員関係者の人件費を補助する「私学振興補助金」(約53億円)も対象ですが、削減や廃止になると、私立幼稚園は存続不能となります。市内の幼稚園関係者は「許せない」と怒りを表わにしていました。

予算委員会報告―生活保護行政 一人ひとりに寄り添った支援を

 9月13、14日の2日間に2010年度の補正予算を審議する予算委員会が開かれました。

 大不況や失業増加に対応するため、7億3千1百万円余を追加して合計1703億8699万円となり、過去最大の予算規模です。今回は、生活保護受給者の年金状況を調査する「年金指導員」を一人雇用する予算を組んでいます。予算委員会で取り上げた、生活保護行政について報告します。

未受給年金発見の専門家を雇用
 「年金指導員」とは、生活困窮など様々な理由により、生活保護の申請をする人が、年金を受ける資格があるかどうか調べる専門家です。本人が知らない間に、企業年金など、年金が支払われるにも関わらず、もらっていない人が多く、市の福祉職員が独自で調査していました。このようなケースは多数見つかり、これまでに1億1800万円の年金が受給できるようになりました。年金指導員は10月から週30時間勤務となる、とのことです。
 生存権保障として、活用できる制度は有効利用するという観点からこの取組みは評価できますが、各支所には配置されません。
また、非常勤のため、常勤雇用し、市内各支所にも配置するよう求めました。
 
生活保護受給者への親身な相談相手
パーソナルサポートサービスを導入せよ

 厚生労働省は、「パーソナルサポートサービス」という、生活保護受給者で、自立生活を希望しながら、その実現を阻む問題を抱える人に対し、様々な制度を横断的・継続的に個別に支援する仕組みを作りました。今年は全国5箇所でモデル事業が行われ、来年度は事業数を増やします。

 生活保護を受けている人の中には、色々な制度を知らないために就職できないなど、専門家のアドバイスさえあれば自立生活が出来るケースもあります。そのため、一人ひとりに親身に相談に乗る専門家が必要です。市は「有効な方法なので今後研究する」と答えました。

くらしを壊すムダな大型公共事業―辻県議と青年が見学ツアー

 12日、来年4月の県会議員選挙へむけ、“県政で問題になっている公共事業の現場を見てみよう”と福山青年後援会が企画した「県政ムダ使いツアー」が行われました。小さな子ども連れなど、26人が参加。辻つねお県議とともに、マイクロバスで、赤坂町〜水呑町〜鞆町を見学しました。

現場を見てムダ使いと県の強硬姿勢を実感
 赤坂町では、「福山道路等を考える瀬戸町住民の会」の村上さんから、広島県が計画している、「福山西環状線」の計画について、歩道橋から見渡しながら説明を受けました。


道路
赤坂町歩行橋から説明を受ける一行

 水呑町のグリーンラインからは「福山バイパスと区画整理を考える会」の信野世話人より、国が計画している「福山道路」の建設計画について、説明を受けました。

道路
福山西環状線建設予定地を一望

 グリーンラインには、福山市街地を一望できる場所があり、そこから、多治米町・川口長や新涯地域を眺めると、住宅密集地の中心を縦断する巨大道路計画が実感できます。
参加者は、排ガスや騒音・振動で住環境を破壊し、1400億円以上の巨額の税金を投入して計画している福山道路の理不尽さを実感していました。
道路

道路
グリーンラインから福山道路建設予定地を一望しました

 鞆町では、町なかを散策しながら、埋め立て架橋現場を視察しました。
広島県が設置している「鞆地区道路港湾整備計画事業」の看板の前で辻県議が、埋立て架橋計画の概要を説明しました。


鞆港
鞆港で埋め立て架橋建設予定地の説明を受ける一行

 その後、鞆港が一望できる喫茶「セレーノ」で、アイスコーヒーが振舞われ、美しい瀬戸内の景観を見ながら架橋計画について懇談しました。
疑問も解消、辻県議のことも良く分かった
 移動中のバス内では「仕事がないから、大型道路などの公共事業もやった方が良いのでは、という人もいるが…」という質問が出され、辻県議や土屋市議が答えたり、“辻さんの人柄を知ろう”コーナーでは、辻県議が日本共産党へ入党した経緯や、議員へ立候補するに至った思いなどを聞きました。